「ほとんどである」はオーバーな表記ですが、現在の状況だと正しい表現かも知れま せん。 まだ国内にメリクロンが増え始めて10年程度ですが、アッと言う間に市場占有率では 多数派となりました。 技術的には20年前でも可能でしたが、当時はフラスコ内での増殖スピードの遅い事や 、それを補うホルモンを使用して奇形が出たりして、リスクの多さに生産農家も敬遠 したため主流になれませんでした。 その後、台湾で急速に培養技術が進んで培地等も確立され、コチョウランのメリクロ ンが大量生産されるようになりました。
敬遠していた国内生産農家でしたが、10年ほど前に和歌山の方がメリクロン製品の安 定性を市場にアピールした頃から導入を始めました。 市場や消費者にとっては、注文すれば同じ品質の物が届くという安心感もあり、メリ クロン=オリジナル品種としてブランド化し大ヒットしました。 近年では生産コストの問題で台湾とのリレー栽培をする方が増え、安定した実績と品 種の多さから台湾製のメリクロン株が大量に入っています。
ただし、まだ国内で育種をしてオリジナル品で勝負している農家さんも多いので、や はり実生株も流通しています。
カトレアやシンビに関しては、30年程前からメリクロンが主流となり、市場でも20年 前頃からはほとんどがメリクロンになったはずです。 ミニカトレアのような国内育種が盛んなものに関しては、現在も実生が多いです。 ただし大輪系カトレアやシンビでは、逆に実生を見つける方が難しい状況です。
以上は僕の見解ですが、紫蘭さんやその他の皆様の訂正・追記をお願いします。 |